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スタッフブログ

再開記念展 松岡コレクションの真髄 「館蔵日本画 花鳥風月」

会場:展示室 5・6

会期: 2022.01.26 ~ 04.17

 前期 01.26 水 ~ 03.06 日

 後期 03.08 火 ~ 04.17 日

日本では、古くから花を愛で、鳥の声に耳をすまし、季節の風物を慈しむ心を大切にしてきました。

当館は、近隣に自然教育園や東京大学医科学研究所の緑が広がり、晩秋には外苑西通り(通称 プラチナ通り)のイチョウ並木が黄金の輝きに包まれる、都心にありながら一年を通して四季の変化を身近に感じる白金台という恵まれた環境に立地しています。

そして当地は、創設者 松岡清次郎(1894-1989)が昭和初期から終生を過ごしたお気に入りの自宅跡地。清次郎はこんなことばをのこしています。


── うしろが自然教育園になっていて、
しょっちゅう大きな鳥が飛んでくる。
だから箱根に行っているよう。
月が上がって紅葉なんかいい色でね ──

現美術館の中庭(写真 上)は清次郎がくらした旧宅時代より規模は縮小していますが、春秋を彩る桜花や紅葉、宵に灯りのともる石灯籠などが当時の雰囲気を伝えています。仕事を離れたひととき、清次郎は庭を見晴らす居間で移り変わる四季とともに過ごし、自ら蒐集した掛軸や東洋陶磁を蔵から取り出して心身を潤しました。 本展は「花鳥風月」と題して、松岡コレクションの日本画の中から四季のうつろいを感じる優品を前期・後期あわせて50件あまりご紹介いたします。 清次郎が選び現代に伝えた古今の絵画に流れる季節を、中庭の眺めもあわせてどうぞごゆっくりご覧ください。

例年、前期開催中の1月~3月は椿と山茶花、後期開催中の3月下旬ころには桜も開花し、中庭が最も華やぐ季節を迎えます。

■第1章:四季のうつろい

春夏秋冬の景物を季節のめぐる順に絵画化することは平安時代の昔から「四季絵」や「月次絵(つきなみえ)」とよばれ、それはやまと絵のみならず中国絵画を源とする水墨山水画にも及び、大切な画題となりました。四季を表現する伝統は途切れることなく受け継がれ、現代でもなじみ深いものとなっています。

この章では、新春をいち早く告げる梅の花から白雪に彩られる冬季までを、花鳥を主題とした室町水墨画から江戸時代絵画、そして近現代の日本画でご案内します。

横山大観《梅花》 前期
冨田 溪仙《挿花小禽》 前期

川合 玉堂《白鷺》 前期

拙宗 等揚《翡翠図》 後期
下村 観山《杉に栗鼠》 前期

渡辺 省亭《桜にやまどりの図》 後期

林 美枝子《気》 通期

■第2章:季節の愉しみ

わたしたちは、古くより春夏秋冬それぞれの季節の中に愉しみを見いだし、自然の恵みと寄り添って暮らしてきました。

この章では、前期は 鏑木清方・伊藤小坡、後期は 池田蕉園・池田輝方 ら美人画家たちによる、四季折々の風物を愉しむ人びとをご紹介します。

画中の佳人たちとともに、菖蒲の香気に包まれ、ホトトギスの鳴き声を聞き、桜花や紅葉の名所を巡り、画家たちが作品に描き込んだ季節の風情をご覧ください。

池田 輝方《紅葉狩》 後期

池田 蕉園《桜舟》 後期

■第3章:月光の下

現在のような電燈のなかった時代、夜闇を照らす月の光はどんなにか神々しく美しいものだったことでしょう。展観タイトルにある「風月」とは、清風明月つまり心地の良い風の吹く明るく美しい月夜を指すとともに、風流を解して風雅の遊びを嗜むことも含意しています。

この章では、前期は 伊藤小坡・酒井抱一、後期は 横山大観・伝 周文 による、天空に月の懸かる絵画や月の存在を感じさせる絵画をご紹介します。さまざまに描かれた月の表現とその光が照らし出す情景、画中でしばしお月見をお愉しみください。

酒井抱一《三笠山》 前期

【重要文化財】伝 周文《竹林閑居図》

後期展示最後にご紹介する 伝 周文《竹林閑居図》は、平成27(2015)年に重要文化財の指定を受けたのち、2年に渡る修復を経て初の出品となります。

後期出品リストはこちら

前期出品リストはこちら